呪いのゲーム

ギルガメ

2024/10/17

古いアパートの地下室で、私は奇妙なゲームを見つけた。それは、木製で、表面には複雑な模様が刻まれていた。箱には何も書かれていない。好奇心と少しの恐怖に駆られ、私はそのゲームを手に取った。 箱を開けると、中には小さな駒と、薄汚れたルールブックが入っていた。ルールブックは、古びた手書きの文字で書かれており、読みづらい部分もあった。しかし、なんとか内容を理解することができた。 ゲームの目的は、駒を盤面上の特定の場所に移動させることで、ある種の「儀式」を完成させることだった。ルールブックには、儀式を成功させるには、特定の時間に、特定の場所で、特定の呪文を唱えなければならないと記されていた。 私は、このゲームがただの子供向けの遊びではないと直感した。しかし、その奇妙な魅力に引き寄せられ、私はゲームを始めることにした。 最初の数日は、ゲームはそれほど難しくなかった。駒を動かし、呪文を唱える。しかし、ゲームが進むにつれて、奇妙なことが起こり始めた。 部屋の温度が下がり、冷たい風が吹き始めた。壁に影が踊り、私の耳には、かすかなささやきが聞こえてくるようになった。そして、夢の中で、私はゲームの駒が私の体を蝕むような感覚に襲われた。 私はゲームを続けるべきかどうか迷った。しかし、私はもう止められない気がした。ゲームに引き込まれていくように、私は儀式を完成させるために、必死に駒を動かし、呪文を唱えた。 そして、ついに、儀式が完成した。 部屋は、突然、激しい光に包まれた。私は、恐怖で震えながら、目を閉じ、光が消えるのを待った。 光が消えると、私は、自分が今まで見たことのない光景に立っていた。部屋は、まるで別の世界のように、異様な雰囲気に包まれていた。そして、私の前に、ゲームの駒が、巨大な姿で現れた。 駒は、私に向かって、ゆっくりと歩み寄ってきた。私は、恐怖で叫んだが、声は、まるで砂漠に消えていくように、どこにも届かなかった。 駒は、私を捕らえ、その巨大な手で、私を押しつぶそうとした。私は、絶望の中で、ゲームを始めたことを後悔した。 私は、この呪いのゲームから逃れることはできない。私は、このゲームの駒に支配される運命にある。

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コメント

怖い。。なかなかですな