赤ずきん殺人事件

昔話の世界がある森の奥深くに、赤いフードを被った少女がいつも歩いていた。その少女は「赤ずきん」と呼ばれ、祖母の家へ訪れる途中に甘いお菓子が密かに所持されていたことを隠しておりました。 この少女の優しさと可愛らしさの裏側には、ある秘密があったのです。赤ずきんは、森の動物たちを恐怖へと陥れる影深い存在を実体化し、その優しい姿はその擬態の産物であったのです。 ある日、赤ずきんはいつものように祖母の家へ向かいますが、今日こそは、その擬態をはずして、本来の恐ろしい姿で祖母の家へ至ることを決意します。 狼は紅いフードを被る少女を、これまで通り甘く捉えると信じていました。しかし、家の扉を開けた瞬間、赤ずきんの獣のような表情を見届えることになりました。その瞬間、狼は、森の奥底に棲む影獣のほんの一角を見分かって、深い恐怖に震え上がりました。 赤ずきんは魔力を込めて巨大な鉤爪を伸ばし、狼を捕らえようとしました。狼は必死に逃げようとしましたが、赤ずきんのもたらす絶望的な恐怖に、動き方も重くなり逃れることは不可能でした。 やがて赤ずきんは勝利を遂げます。しかし、その満足感は長くは続きませんでした。本来の姿へ戻った彼女は、森深くの影へと消えていき、次の犠牲者を待ち受けることになったのです。 そうして赤ずきは、影獣としてさらなる力を吸収していくのでした。

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