廃墟の図書館

古い地図を頼りに、僕は廃墟となった図書館へと足を踏み入れた。かつては知識の宝庫であったこの建物は、今は埃と蜘蛛の巣に覆われ、窓ガラスは割れ、壁は崩れかけていた。それでも、僕はその重厚な扉の向こうに眠る、忘れられた書物たちをどうしても見たいと願っていた。 図書館の中は薄暗く、冷たい空気と湿った土の匂いが鼻をつく。床は朽ち果て、足元には隙間が空いていて、どこまでも続く闇に足を踏み入れるような恐怖を感じた。それでも、僕は懐中電灯の光を頼りに、奥へと進んでいった。 書架は埃まみれで、本は黄ばんでボロボロだった。タイトルはほとんど消え失せており、中には文字が腐食して読めないものもあった。僕は何時間も歩き回り、その中で唯一残っていた、表紙に「禁断の書」と書かれた一冊を見つけた。 その本は重く、革張りの表紙は硬く、まるで生きているかのように、僕の手に吸い付くような感覚があった。ページをめくると、そこには奇妙な記号と、かすれた文字が書かれていた。内容は理解できないが、その文字から、何か恐ろしい力が宿っているような気がして、背筋がぞっとした。 僕はその本を閉じた瞬間、図書館全体が揺れ始めた。壁から奇妙な音が響き、天井から何かが落ちてきた。僕は恐怖に震えながら、その場から逃げ出した。 廃墟の図書館を後にする際、僕は振り返った。そこには、かつての静寂とは裏腹に、何かが蠢いているような、不気味な影が浮かび上がっていた。僕はその影を背に、必死に逃げるように走り出した。 それからというもの、僕はその図書館の夢を見るようになった。夢の中で、僕は再びその「禁断の書」と出会う。その書物から、何かが僕を呼びかけているような気がして、僕は夢の中で絶え間ない恐怖に襲われる。 廃墟の図書館は、僕にとって忘れられないトラウマとなった。その場所には、まだ何かが眠っているのかもしれない。そして、その何かは、僕を再び呼び戻そうとしているのかもしれない。

シェアする!

0人が怖い!と言っています

コメント