古びたオルゴール

雪の降り積もった冬の夜、私は古い叔父の家にたどり着いた。彼はアンティーク収集家で、家のあちこちに過去を物語る不思議な品々が置かれていた。埃をかぶった棚の奥で、細く長い傷の入った古びたオルゴールを見つけた。思わず指が触れた瞬間、それに奇妙な響きが俺に伝わってきた。まるで、何かが待っているかのようだった。 オルゴールを手にもち上げ、鍵を回すと、かすれたメロディが部屋いっぱいに響き渡った。曲はどこかで聞いたことのある調べで、懐かしさと同時に不気味な予感が俺を襲った。その日、俺はあまり眠れなかった。何度もオルゴルのメロディが頭を巡り、何者かからのメッセージを伝えるように聞こえたような気がした。 翌日、私は叔父を訪ねてみたが、彼は出掛けていて誰も家にはいなかった。部屋を出て庭に降りると、その日の雪が明らかに溶けた跡があり、手形のように浅い穴があいていた。雪の跡を辿ると、奥深い森へと続いていく。オルゴルのメロディが聞こえてきた。俺の足先を森へと導くかのように、俺はオルゴールの音に沿って歩き続けた。深い森に差し掛かった時、オルゴールの音は激しくなり、そこに長い骸骨の指が立ち上がり、静かに舞うように漂浮していた。その指はオルゴールを指し示し、俺の心に呪いの言葉を囁きかけるかのようだった。俺が目を覚ました。それはただの夢だった。はずだ。しかし、部屋の外の世界は、どこか異様な静けさに包まれていた。オルゴールのメロディが、いつまでも俺の耳の中でこだますっていた。

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