真夜中の学校

薄暗く、静まり返った校舎。月明かりが窓ガラスを透過し、埃が舞う教室を不気味に照らしていた。夏休み中の真夜中、私は何気なく学校に足を踏み入れた。 普段は活気あふれる校庭は、今は影に覆われ、不気味な静けさに包まれていた。校門の鍵は開いていた。誰もいない。 私は教室へと足を向け、ドアを開けた。机と椅子が整然と並んでいる。黒板には、誰かが消しゴムで消したばかりの文字がかすかに残っていた。 「誰もいないのか…」 私は呟きながら、机に近づいた。すると、机の引き出しから何かが落ちた。それは、小さなノートだった。 ノートを開くと、中には奇妙な文字が書かれていた。 「真夜中の学校で、あなたは誰と出会うか…」 その文字の下には、いくつかの絵が描かれていた。どれも不気味な顔をした人々だった。 私はノートを閉じた。背筋がゾッとした。 その時、廊下の奥から、かすかな音が聞こえた。 「誰だ…」 私は声を出した。しかし、返事はない。音が近づいてくる。 私は教室の窓から外を見た。月明かりが校庭を照らし、影が大きく伸びている。 そして、影の中に、何かが動いているのが見えた。 私は心臓が止まりそうになった。それは、ノートに描かれていたような、不気味な顔をした人だった。 人影はゆっくりと近づいてくる。私は恐怖で震え、窓から目を離せなかった。 人影は教室のドアに近づき、ゆっくりと開けた。 そして、その中に、ノートに描かれていた顔をした人々が、次々と現れてきた。 私は叫んだ。しかし、私の声は、静かな夜に消えていった。 人々は私に向かって歩き始めた。私は逃げようとしたが、足が動かなかった。 私は恐怖に打ちひしがれ、真夜中の学校の闇に飲み込まれていった…